バックアップの3-2-1ルールとは?ランサム対策の基本

用語解説

【更新 2026-07-28】本記事を見直し、修正しました。主な修正点:3-2-1ルールの「1」の定義を一次情報(IPA)に合わせて「1つは別の場所(オフサイト)で保管する」に修正し、ネットワークからの切り離し(隔離・オフライン保管)はルール本体ではなくランサムウェア対策上の追加推奨(3-2-1-1-0ルール)である旨を補足。あわせて出典を1本追加しました。

3-2-1ルールとは、大切なデータを「3つの複製・2種類の媒体・1つは別の場所」で保管する、というバックアップの基本原則です。ランサムウェア対策の要であり、「いざという時に本当に戻せる」状態を作るための考え方です。情シス担当者なら必ず押さえておきたい鉄則といえます。

この記事でわかること

  • 3-2-1ルールの意味
  • なぜランサムウェア対策に有効なのか
  • 「取れている」だけで安心できない、運用の落とし穴

3-2-1ルールとは?

3-2-1ルールは、次の3つの数字で覚えます。

  • 3:データの複製を(原本を含め)3つ持つ。
  • 2:2種類の異なる媒体(例:内蔵ディスクと外付け/クラウド)に保存する。
  • 1:そのうち1つは別の場所(オフサイト)で保管する。

IPAも「データはコピーして3つ持ち、2種類のメディアでバックアップを保管し、バックアップの1つは違う場所で保存する」と説明しています。注意したいのは、「ネットワークから切り離す(隔離・オフライン保管)」は3-2-1ルールそのものには含まれていないという点です。IPAはランサムウェア対策として、保管場所を「ネットワーク上から隔離された場所」にすることを別途推奨しており、この隔離を明示的に組み込んだ「3-2-1-1-0ルール」も提唱されています。

なぜランサムウェア対策に効くのか?

ランサムウェアは、ネットワークでつながっているバックアップごと暗号化しにいくためです。常時接続された外付けディスクやファイルサーバ上のバックアップは、本番データと一緒に暗号化されてしまうことが珍しくありません。3-2-1ルールの「1つは別の場所」を、さらにネットワークから切り離した状態で保管できていれば、本番が暗号化されても、そのバックアップから復旧できます。これが最後の生命線になります。

現場目線:「取れている」と「戻せる」は別物

バックアップで一番怖いのは、「毎日取れているはず」が思い込みになっていることです。実際に障害が起きてから「リストアできなかった」「世代が壊れていた」と気づくケースは後を絶ちません。バックアップは“取ること”がゴールではなく、“戻せること”がゴールです。だからこそ、定期的に実際に復旧してみる訓練(リストアテスト)を運用に組み込むことが大切です。地味ですが、ここを省くとバックアップは「あるだけ」で役に立ちません。

なお、IPAも2026年公開の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版で、基本対策の合言葉に「バックアップを取ろう」を追加しました。バックアップは、もはや基本中の基本という位置づけです。

まとめ

  • 3-2-1ルール=複製3つ・媒体2種類・1つは別の場所(オフサイト)
  • ランサム対策では、その1つをネットワークから切り離して(オフラインで)保管することが決め手になる(3-2-1-1-0ルール)。
  • 「取れている」より「戻せる」が重要。リストアテストを運用に組み込む。

もっと詳しく(公的な情報源)

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