情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は、合格して登録したら終わりではありません。
資格維持のため、IPA(情報処理推進機構)が定める法定研修を毎年受講する義務があります。
この記事では、1年目と2〜3年目の研修内容と費用を一次情報のリンク付きで解説します。
資格維持のための研修制度
法定研修の種類
- オンライン講習(年1回必須)
- IPAが提供するEラーニング形式
- 所要時間:10時間程度
- URL: オンライン講習概要(IPA公式)
- 集合講習(実践講習または特定講習)(3年に1回必須)
- 実践的な演習形式。IPAまたは民間事業者が提供
- URL: 実践講習概要(IPA公式)
年度別の研修内容と費用
1年目(登録初年度)
- 必須:オンライン講習のみ
- 費用:20,000円(非課税)
参考URL(IPA公式)
2年目
- 必須:オンライン講習(20,000円)
- 集合講習は通常2年目には不要(※ただし、登録時期により受講年度が変わる場合あり)
- 費用:20,000円
参考URL(IPA公式)
3年目
- 必須:オンライン講習(20,000円)+集合講習(80,000円)
- 集合講習(IPA実施・実践講習)費用例:80,000円(非課税)
参考URL(IPA公式 実践講習) - 民間事業者の「特定講習」を選択可能。費用は50,000円〜160,000円程度
参考記事: セキュリティエージェント「特定講習」解説
- 集合講習(IPA実施・実践講習)費用例:80,000円(非課税)
3年間の総費用目安
年度 | 講習内容 | 費用(目安) | 参考URL |
---|---|---|---|
1年目 | オンライン講習 | 20,000円 | IPA公式 |
2年目 | オンライン講習 | 20,000円 | 同上 |
3年目 | オンライン講習+集合講習 | 100,000円(実践講習80,000円+オンライン20,000円) | 実践講習 |
合計 | 140,000円(最安構成) | — |
※「特定講習」を選べば、最安で 115,000円/3年間 に抑えられるケースもあり(参考Qiita記事)。
費用負担の現実
- 企業が全額負担してくれるケースもあるが、個人負担ではかなり重い出費。
- フリーランスや会社補助がない方は、計画的な資金確保が必要。
経済産業省による制度改革検討の一次情報まとめ
検討の背景
経済産業省 商務情報政策局 サイバーセキュリティ課では、「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会」を通じて、今後の制度見直しを検討しています。
検討中の制度変更内容(一次情報より)
項目 | 内容 |
---|---|
アクティブリスト整備 | 登録セキスペの得意分野等を可視化し、中小企業とのマッチングを促進(検討中) |
更新講習の“みなし受講” | 実務経験のある者は、資格更新時の講習を免除とする制度の導入が検討されている |
実務経験の評価方法 | 実務経験をどう扱うか(範囲、客観性の担保等)の検討が進められている |
補足報道による制度検討内容
報道によると、以下も検討項目として挙げられているようです:
- 更新講習の免除制度(申請により免除)
- オンライン講習の簡素化・費用軽減
- 補助施策への資格配置要件化など、資格の価値向上施策
このように、制度変更の方向性としては「資格更新の負担軽減」と「登録セキスペ活用の促進」に重点が置かれており、今後の法制度に反映される可能性が高まっています。
まとめ
- 1年目:オンライン講習20,000円
- 2年目:オンライン講習20,000円
- 3年目:オンライン20,000円+集合講習80,000円(合計100,000円)
- 3年間合計:140,000円(特定講習利用で最安115,000円)
- 参考リンク(一次情報)を活用して、常に最新の制度・費用を確認することが重要です。
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